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「くるまよもやま」

カーメーカーに勤めてる友人もちらほらいる私ですが、数年前に自家用車を処分しました。だって邪魔なんだもん。
今はもっぱらカーシェアとレンタカーです。レンタカーもAnycaというサービスを使っていて、個人間で車を貸借できるDeNAのサービスです。気軽に借りることができるので、会社を経営していない量産型社畜の私は自家用車を持つメリットがほぼありません。経済的には。

そんな中、日本国内の新車販売台数は2016年で4.970.260台だそうです。世界3位。ただトップの中国は28.028.175台、次点の米国は17.865.773台とこの2つの国だけで世界シェアの48.9%。ほぼ半数です。ちなみに日本が占めるシェアは5%程度で今後のトレンドを考える上では無視できる規模です。だってこれから増えそうにないですからね。

国名 台数 シェア
中国 28,028,175 29.9%
米国 17,865,773 19.0%
日本 04,970,260 05.3%
EU計 13,550,461 14.4%
世界計 93,856,388  
〈国際自動車工業連合会2016年〉

というわけで、自動車市場を考えたいと思います。

ちなみにいま日本で走っている車のほとんどはレシプロエンジンで、シリンダー内でピストンが往復運動することで力を生み出す内燃機関の一種です。学生時代に内燃機関の研究をしていた先輩がいたのですが、どうしているのでしょうか。人の心配できる身分じゃないですが、ちょっと心配です… とにかく、環境問題などの観点から各国は排ガス規制の方向に進んでいます。英仏は「2040年までにガソリン・ディーゼル車の販売を禁止する」という政策を打ち出しました。最大市場の中国もそれに倣うようです。中国は資本主義ですが計画経済ですからね。やると言ったら普通にやれそうです。
そのため、各メーカーはこぞってEVの開発を行っています。テスラに代表されるEV専業のカーメーカーも登場してますし。
所さんに代表されるメカニッククラスタのみなさんからすれば『EVなんてでかいミニ四駆じゃねーか』と突っ込みたくなると思いますが、でかいだけに開発やメンテは大変なんです。しかも車はネットワーク外部性の働かない製品なので製品自体の開発に力が入るわけです。先ほどの話では「日本に市場としての魅力はない」という事でしたが、トヨタに代表される世界に名だたるカーメーカーを有してるのも事実です。

日本メーカーのEV開発ってどうなんでしょうか?

先日、日産が新型リーフを投入しました。市場自体は盛んに見えますが、メディアは国内メーカーに冷たく、「トヨタはEVで出遅れている」という記事が出ています。

トヨタが最も遅れている? 世界は電気自動車へシフトなのに…
https://dot.asahi.com/wa/2017092000008.html

そんな中、トヨタがマツダ、デンソーと共同出資でEVの新会社を設立したみたいです。「EVシーエースピリット」という激〇サな社名ですが、そこはご愛嬌です。この会社はトヨタ単体ではなく「日本のカーメーカーで世界のEV市場を引っ張っていこうぜ。そんな会社をトヨタは作るぜ」という感じなんだと思います。違うかもしれませんが。ただ、グーグルやダイソンまで新規参入する群雄割拠のEV市場。アイリスオーヤマも参入しそうな勢いの赤い海です。そんなEV市場で自動車メーカーとは言え出遅れている(と言われている)トヨタに勝ち目はあるのでしょうか?

現在のEV開発の状況を考えてみましょう。

EV開発において一番大事なのは電池です。ECUネットワークも重要ですが、EVは何といっても電池です。現在はリチウムイオン電池が主流で、テスラもリーフもリチウムイオン電池です。大きさが違うだけで。

そんな中、我らがトヨタは東京工業大学と組んで全固体電池の開発を進めています。
『超イオン導電特性を示す安価かつ汎用的な固体電解質材料を発見 ―全固体リチウムイオン電池の実用化を加速―』
http://www.titech.ac.jp/news/2017/038822.html

全固体電池になると安全性・航続距離・充電時間など現在のEVが抱えている問題を軒並み解消できます。言ってしまえば、いまのEVはVer.1.0ということです。トヨタと東工大はVer.2.0を狙っているというところでしょうか。「トヨタがEVで出遅れている」という話ですが、現状のEV市場を静観しているとみるのが正しい向きだと思います。販売後のメンテナンス等インフラも含め、トヨタはとてもスマートな戦略を取っていると考えるのが妥当でしょう。
今のEV市場がVer.2.0になったとき、汎用性の低い全固体電池を量産できるメーカーが生き残るという事です。2035年あたりにテスラはいないかもしれません。もちろん開発に失敗すればトヨタがいなくなってるかもしれません。
というスペック面とメーカーの戦略のみにフォーカスした乱暴な文章を書きましたが、車の価値はもちろんそれだけではありません。ポルシェやマツダなどもEVは考えてはいるでしょうが、EVを作るカーメーカーとして生き残ろうとは思っていなさそうで、僕はそういう会社が作る車の方が好きです。EVはでかいミニ四駆だと思ってるクチです。

「車を所有する」というのはもっと情緒的なもので構成されているのではないでしょうか。消費者の「車っていいもんだよ」という言葉の中に経済合理性なんてないのです。
車内という空間で交わされるたわいない家族との会話が車を所有する一番の理由だったりもします。
でも、それはまた別の話なんですけどね。

とはいえ、我々は定性調査の会社であり、消費者を深く理解している自負があります。
消費者から見た車ってこんな感じじゃないかなーと思います。消費者が車を選ぶ時の条件なんて「家族と少しの荷物が積めて、ある程度の安全性と、あとはタイヤが4個ついてたらいいよ」ということなのかもしれません。レシプロだろうがモーターだろうがいいわけです。その人の車に対する価値はスペックなどではなく、もっと情緒的なものだし、今はそういう人が多いように感じます。世田谷ベース系所さんタイプはマイノリティなのです。

現行のロードスターなんて1世代前のロードスターより遅いですからね。早く走るだけがクーペを所有する喜びのすべてではない。それが人馬一体。というマツダのメッセージに表れているんだと思います。クーペなんて、いわゆる車好きしか買わない車種ですが、そういう層の消費者も変化しているのです。車の開発環境はメーカーのリリース読めばわかりますが、消費者の車に対する意識も多様に変化してる今こそマーケティングリサーチを活用して消費者の価値観を探る必要があるのではないでしょうか。我々と一緒に、消費者インサイトを探っていきませんか?

メーカーの皆さん。お問い合わせお待ちしております。。。

長雨の続く東京ですが、みなさんも家族を連れて表参道をドライブなんていかがでしょうか?土日は渋滞していますし、駐車場もほとんど満車ですが、それもご愛嬌じゃないでしょうか。

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